介護の仕事で必要となるスキルには、コミュニケーション能力がある。コミュニケーション能力は、利用者との間に信頼関係を築くためにも欠かせない。そのため、介護職への転職を考えている人なら優先的に磨いておきたいスキルだ。特に利用者と接する時間が短い職場では、利用者と打ち解けるきっかけにもなり得るこのスキルは重要になる。また、コミュニケーション能力があると利用者の要望を上手く聞き出すことができる。要望を上手く伝えられない人もいるため、コミュニケーション能力が高いと利用者の満足度が上がるだろう。
他に必要となるスキルは、観察する能力だ。利用者は、介護を受けているときに具合が悪くなるかもしれない。その兆候にいち早く気づいて適切に対処するためには、観察力を磨いて違和感を見つけるスキルが不可欠なのだ。例えば、いつもよりも利用者の体温が高めだったとする。風邪の症状が見られた場合は、介護のメニューを変える必要があるだろう。介護は人を扱う仕事なので、体調などには留意することが求められる。観察していないと見逃してしまい、利用者の健康に良くない影響を与えるかもしれない。
さらに、一つに決めつけない柔軟な思考能力も、介護の仕事では重要だ。マニュアル通りに介護ができることは少ないので、利用者と話し合いながらメニューを作ることもある。そのときに柔軟に考えられないと利用者が不満に思うことも多い。そうならないためには柔軟に考えて介護をしていくことが求められる。できる限り利用者の要望に答えられるように、様々な対応策を考えられる力は重要になる。